蜻蛉の手帳

北海道東部を拠点に、昆虫のトンボを中心とした観察記録・写真を掲載しています。 なお、某有名文房具とは一切関係ございません。

Kooni
コオニヤンマ♂

Sesuzi
セスジイトトンボ♂

Mutu
ムツアカネ♂ 

前回は北海道なのに寝苦しい夜が続くとお伝えしましたが、一転して8月後半から朝晩涼しくなり、野山は既に秋へと向けて動き始めています。
それはトンボの世界でも同様で、コオニヤンマやセスジイトトンボを見ているとまだまだ夏を感じる一方、そのすぐそばでムツアカネを見た途端に秋の気配が過ります。

それにしても、折角買った扇風機の出番がとても少なかったです。


弟子屈町 2021年8月27日:コオニヤンマ
阿寒町 2021年8月28日:セスジイトトンボ、ムツアカネ

Honsanae
Honsanae2
ホンサナエ♂

かれこれこの2週間、北海道は異常な暑さに見舞われ、夜でさえも若干寝苦しい日が続いています。道東に越してからの数年、夏の夜はクーラーはおろか扇風機すら使って来ませんでしたが、流石に扇風機を購入しました。

そんな暑さの中、水にずっと浸かっている観察なら少しは涼しいかと思い、日がな一日湖畔でホンサナエなどを追いかけました。
状況だけ見ると、関東の有名な生息地を彷彿とさせますが、ホンサナエの左奥に見えるオレンジ色の物体は干からびたウチダザリガニなので、間違いなく北海道です。

Koyama1
Koyama3
コヤマトンボ♂:パトロール飛翔

湖畔に止まるホンサナエとは対照的に、水面上ではコヤマトンボがひたすら飛んでいました。狭い範囲を往復していたので、シャッターチャンスには事欠きませんでしたが、例外的な暑さの中でよくぞ休む事なく飛べるなと、つくづく感心します。
ちなみに、コヤマトンボの下にちらっと見えている水色はルリイトトンボです。


弟子屈町 2021年7月23日 

Kaoziro
カオジロトンボ♂

昨年は、エゾカオジロトンボが終日観察しても足りないほど沢山いたのですが、今年は同じ場所でなぜかほとんど見ていません。理由はわかりませんが、年によって特定の種が増減する事は昆虫界でよくあるので、今後も見守りたいところです。
というわけで、写真の主は蝦夷の付かないカオジロトンボですが、しっかりと写真に納めたのはおそらく初です。

Kosanae
コサナエ♂

Kosanae2
コサナエ♂:オニグモの一種(?)に捕食される

ここではカオジロトンボ以外にもコサナエが多くいたのですが、クモに捕らえられている光景もしばしば見られました。
水際へ産卵にやってくるメスを待ち構える生態が仇となったのかもしれませんが、クモにしてみれば作戦勝ちでしょうか。

Oniyanma
オニヤンマ:羽化殻(下が♂、上が♀)

帰りがけに寄った細流では、川辺に生えたタラノキの幼木でオニヤンマの羽化殻が付いていました。
棘だらけの幹をよくぞ登ったなというのもありますが、後から来たメスが先発のオスの羽化殻を利用しているのには、ある種の強かさを感じました。
「前の子が成功したから大丈夫!」という補償付きが良かったのかもしれませんね。


阿寒町 2021年7月22日 

Ruriito3
ルリイトトンボ♂:トビケラの一種を捕食

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ルリイトトンボ:連結帯

Ruriito4
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ルリイトトンボ:交尾
 
Ruriito3
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ルリイトトンボ:産卵

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ルリイトトンボ♂ ×7

夏の北海道の水辺の主役と言えばルリイトトンボ(?)なので、例年にない茹だるような暑さの中、半日水に浸かりながら観察しました。
最後の一枚のように、水中に没した植物に集中して止まる事が多いのですが、本種の学名(Enallgma circulatum)の「circulatum」は『群れをなす』という意味なので、名付けた人の観察眼には敬服するばかりです。


弟子屈町 2021年7月17日・7月31日

Kumagera
クマゲラの食痕

珍しく蒸し暑い天気の下での観察中、クマゲラが開けた見事な食痕に見惚れていると、足元からトンボの羽音が聞こえました。

Saraqsa
サラサヤンマ♀:産卵

羽音の主は産卵中のサラサヤンマ。
今年はメスの数が随分と多く、同じ場所で2〜3個体が産卵していました。しかも全く水気のない所に産卵する事もあるので、1〜2回ほど産卵中のメスを危うく踏みそうになったほどです。
そして、劇的瞬間を目の当たりにした時は、さっきまで脳内を占めていた蒸し暑さによる不快感が、不思議とどこかへ消えてしまうものですね。

Ainomidori
アイノミドリシジミ♂

帰り際にはアイノミドリシジミまで現れ、短時間ながらも成果の多い一時でした。


弟子屈町 2021年7月9日 

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