蜻蛉の手帳

北海道東部を拠点に、昆虫のトンボを中心とした観察記録・写真を掲載しています。 なお、某有名文房具とは一切関係ございません。

2019年10月

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ミズナラの紅葉

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 キトンボ:交尾

 周りの野山が赤や黄色に染まるこの時期、水辺ではキトンボが忙しそうに飛び交っています。今年の紅葉は、特にミズナラの黄色が良く映えている気がするので、正にキトンボカラーと言えるでしょう。

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 前回のホシガラスの紹介の際に歩いた小道へ再び行ってみました。あの時は少し色づいたかなという程度でしたが、今はどこもかしこも黄金色で、しばし時を忘れて秋の雰囲気を堪能しました。

弟子屈町 2019年10月22日 

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 紅葉狩りに出かけた近所の森の小道。歩き始めてしばらくした時、地面で落ち葉を掻き分ける鳥の姿が目に留まりました。

Hoshigarasu
 ホシガラス

 音の正体はホシガラス。ハイマツの実を好むので、高山帯などではお馴染みの鳥ですが、森の中でも出会えるとは意外でした。

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 しばらく行動を観察していると、木の実を拾って突く姿が見られました。

Mizunara
食べ残し(ミズナラのどんぐり )

 立ち去った後を確認すると、綺麗に割れたミズナラのどんぐりが残されていました。森の中にいた理由は、これがお目当てだったわけですね。星の数ほどの木の実のお陰で、紅葉狩りついでに星降る烏の別の一面を見る事ができました。

弟子屈町 2019年10月11日 

 最低気温が既に一桁になりつつある道東では、紅葉が少しずつ広がっています。

Ezoyamazakura
 エゾヤマザクラ

Yamaurusi
ヤマウルシ

Hauchiwakaede
ハウチワカエデ

Kitakobusi
キタコブシ

Dakekanba
ダケカンバ

Yamadorizenmai
ヤマドリゼンマイ

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 中でも圧巻なのが、シダ植物のヤマドリゼンマイの紅葉です。わずか一週間だけでしたが、森の地面を綺麗な黄金色に染めていました。

Oomomizi
オオモミジ

Katura
カツラ

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秋の装いの阿寒の山

Mitubaurusi
ツタウルシ

Turuazisai
ツルアジサイ 

弟子屈町 2019年10月6日・10月11日
阿寒町 2019年10月14日
斜里町 2019年10月26日 

Yamabudou
ヤマブドウの紅葉

Kitombo
 キトンボ♂

 ヤマブドウの葉がいち早く紅葉する頃、水辺には紅葉カラーのキトンボが現れました。これが飛ぶようになると、今年のトンボシーズンも終わりが近いなと感じます。

Mizunara
ミズナラのどんぐり

 この秋は、ミズナラのどんぐりが豊作のようで、樹の近くの地面はこの通りです。例年、この時期にデントコーン(家畜飼料用のトウモロコシ)の畑にヒグマが出没して話題になるのですが、どんぐりが豊作によるためか、今のところは熊の目撃情報が出ていないようです。

Miyamakakesu
どんぐりを食べる運ぶ*ミヤマカケス

(* 喉に4〜5個を溜めることができるそうで、土が露出した斜面や木の根本などに運んで、その地中に埋めて蓄える生態があります。)

 数年に一度の豊作の年、野山に暮らす生きものにとっては実りの秋ですね。

弟子屈町 2019年10月6日

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ルリボシヤンマ♂:休憩

 9月最後の休日、昨年の秋口に無数のアキアカネが産卵を行っていた水辺の様子を見に行って来ました。が、その時の賑やかさはどこへやら。アキアカネの姿はほとんど無く、寂しげな水辺で出迎えてくれたのは休憩中のルリボシヤンマです。これはこれで絵になりますが。

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ルリボシヤンマ♂:パトロール飛翔

 結局この日は、散発的にアキアカネがやって来るものの、落ち着いて産卵する事なくすぐさま飛び去ってしまったので、秋風を受けながらパトロールをするルリボシヤンマを一頻り眺めていました。これは時期を外してしまったのか、あるいは以前に話した昆虫の少なさが影響しているのかわかりませんが、消化不良な状態です。

 というわけで、「本当は水辺に映える赤色を拝むつもりだったのに!」という煮え切らない気持ちを納めるため、別の『赤色』を見に移動しました。 

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アッケシソウ

 行った先にあったのは、綺麗に紅葉したアッケシソウ。6月に、別の場所のアッケシソウを紹介した時は緑色の状態でしが、9月頃には綺麗な赤色に紅葉するため、群生地はご覧の通り真っ赤に染まります。

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 今の時期だと野山はまだ緑色で、なおかつ空の青さが少しずつ澄んでくるので、山と空を背景にしたアッケシソウの赤が、光の三原色の様にとても映えていました。

網走市 2019年9月25日 

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