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コオニヤンマ♂

近場の水辺へコオニヤンマの様子を見に行ってきました。今年はわずかな範囲で10個体以上が確認でき、健在なようでとても安心しました。それにしても、コオニヤンマは雌雄共に後脚がとても長いのが特徴ですが、細い枝先に止まって自慢の美脚を投げ出す姿は、なんとも優雅なものです。

個人的なランクで、鳥界の美脚No.1は『ヘビクイワシ』だと思っているのですが、もしトンボ界で美脚No.1を決めるなら、是非ともコオニヤンマを推したいですね。

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コオニヤンマ♂:エゾスジグロシロチョウを捕食
 
優雅さを兼ね備えつつも、そこはやはりトンボなので獰猛な一面も見せてくれます。
折しもエゾスジグロシロチョウを捕食していたオスがいたのですが、ムシャムシャと微かな咀嚼音をさせながら食べる様は、昆虫界屈指のハンターという出で立ちです。

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ほぼ食べ終わりの状況ですが、口元に見えている欠片がエゾスジグロシロチョウ(だった物)です。顔や足が鱗粉に塗れる様は、鮮血で口元を真っ赤に染める肉食獣さながらです。

Eosuziguro

ところで、なぜエゾスジグロシロチョウだと分かったのかというと、コオニヤンマが食事をする真下の水面に漂っていた残骸から判断しました。
自然界で命が巡る瞬間を見る時は、妙な感動と共にどこか哀愁が漂うものです。


弟子屈町 2020年8月10日