カテゴリ: 鳥類
オジロカルテット
自然観察の真価
非常事態宣言が解けたので、友人と共に渡り鳥を見に行ってきました。
「こんな時に不謹慎な!」という世間の反応が一瞬頭を過りましたが、よく考えて見ると『人気の無い野外で自然観察』となれば、感染危険度が高いとされる換気の悪い密閉空間・多数が集まる密集場所・間近で会話や発声をする密接場面とは完璧に逆の環境なので、ウィルスの貰いようも広げようもないなという結論に至り、こういう趣味を持ってて良かったと友人共々口にしながら現地へ向かいました。
「こんな時に不謹慎な!」という世間の反応が一瞬頭を過りましたが、よく考えて見ると『人気の無い野外で自然観察』となれば、感染危険度が高いとされる換気の悪い密閉空間・多数が集まる密集場所・間近で会話や発声をする密接場面とは完璧に逆の環境なので、ウィルスの貰いようも広げようもないなという結論に至り、こういう趣味を持ってて良かったと友人共々口にしながら現地へ向かいました。
ヒシクイ
今回の観察地は、道東のとある河口域。ガン・カモ類が北への渡りの途中で羽を休める場所として有名で、到着早々ヒシクイの群に遭遇しました。
一帯は耕作地が広がっているので、鳥の影を探しつつ車でひたすら移動を繰り返すという観察でした。特に多く見られたのがヒシクイ、マガン、シジュウカラガンで、三三五五散らばって落穂を食べたり、通りすがりのオオワシに驚いて飛び上がるなど、見ていて飽きませんでした。
このハクガンたちも他の水鳥たちと同じく、北へ帰る途中の栄養補給のため落穂拾いに精を出していました。
ちなみに今回、まるですんなりとハクガンに辿り着いたような感じですが、実は観察開始から約4時間はハクガンのハの字も無く、どうしようかと途方に暮れていた矢先、ふと覗いた双眼鏡の先に不自然に車が集まっている光景が目に留まりました。「こんな畑のど真ん中で、野外仕様の車がやたら止まっているのはおかしいぞ!?」と感じて駆けつけてみると、案の定、ハクガンの大群がいたという結末です。
虫屋の世界でもよくありますが、人の集結によって生息地が炙り出されるとは正にこの事かと感じた日でした。
道東 2020年3月21日
マガンとシジュウカラガン
通りすがりのオオワシと、勝手に逃げ惑うマガン
一帯は耕作地が広がっているので、鳥の影を探しつつ車でひたすら移動を繰り返すという観察でした。特に多く見られたのがヒシクイ、マガン、シジュウカラガンで、三三五五散らばって落穂を食べたり、通りすがりのオオワシに驚いて飛び上がるなど、見ていて飽きませんでした。
ハクガン
そして、今回(友人が)一番の目的としていたのが、このハクガンです。名前の通り全身真っ白なガンですが、翼の先端あたりの羽が黒いので、飛んでいる時の姿はどこかカモメを思わせる姿でした。
このハクガンたちも他の水鳥たちと同じく、北へ帰る途中の栄養補給のため落穂拾いに精を出していました。
ちなみに今回、まるですんなりとハクガンに辿り着いたような感じですが、実は観察開始から約4時間はハクガンのハの字も無く、どうしようかと途方に暮れていた矢先、ふと覗いた双眼鏡の先に不自然に車が集まっている光景が目に留まりました。「こんな畑のど真ん中で、野外仕様の車がやたら止まっているのはおかしいぞ!?」と感じて駆けつけてみると、案の定、ハクガンの大群がいたという結末です。
虫屋の世界でもよくありますが、人の集結によって生息地が炙り出されるとは正にこの事かと感じた日でした。
道東 2020年3月21日
でんじゃあ・ぞーん
エゾオオアカゲラ♀
トドの群
トドの群
年が明けて、道東では寒さが日に日に増しています。週間予報では最高・最低気温共に氷点下なので、予報で明日の最低気温が−10℃より下がらないというだけで「今夜は暖かいな」と思う始末です。
そんな年明け早々。流氷が来る前に、羅臼に住む友人を尋ねてトドを見に行ってきました。船に乗ってのトドウォッチングツアーもあるのですが、陸からも見られる場所があるという事で行ってみると、幸運にも総勢23〜25頭前後の群が波間に漂っていました。みんなで固まって漂いつつ、コンブを咥えたり、ジャンプして遊ぶ姿が時折見られ、一頭が上げた警戒の鳴き声に群が注目したところで(写真の状況)、この後ゆっくりと沖合に移動して行きました。
観察時の気温は−3〜4℃で、海辺なので風が加わって体感温度は−10℃近かったはずです。この後に昼食で食べたカレーが、ことさら体に滲みました。
*タイトルの「でんじゃあ・ぞーん」とは、いがらしみきお氏作の漫画『ぼのぼの』にて、主人公のぼのぼの(ラッコ)が、天敵のトドがいる場所をそう呼んでいます。詳しくは原作1巻をご覧ください。
弟子屈町 2019年12月29日:エゾオオアカゲラ
羅臼町 2020年1月4日:トド
そんな年明け早々。流氷が来る前に、羅臼に住む友人を尋ねてトドを見に行ってきました。船に乗ってのトドウォッチングツアーもあるのですが、陸からも見られる場所があるという事で行ってみると、幸運にも総勢23〜25頭前後の群が波間に漂っていました。みんなで固まって漂いつつ、コンブを咥えたり、ジャンプして遊ぶ姿が時折見られ、一頭が上げた警戒の鳴き声に群が注目したところで(写真の状況)、この後ゆっくりと沖合に移動して行きました。
観察時の気温は−3〜4℃で、海辺なので風が加わって体感温度は−10℃近かったはずです。この後に昼食で食べたカレーが、ことさら体に滲みました。
*タイトルの「でんじゃあ・ぞーん」とは、いがらしみきお氏作の漫画『ぼのぼの』にて、主人公のぼのぼの(ラッコ)が、天敵のトドがいる場所をそう呼んでいます。詳しくは原作1巻をご覧ください。
弟子屈町 2019年12月29日:エゾオオアカゲラ
羅臼町 2020年1月4日:トド