蜻蛉の手帳

北海道東部を拠点に、昆虫のトンボを中心とした観察記録・写真を掲載しています。 なお、某有名文房具とは一切関係ございません。

2020年07月

Mousengoke
モウセンゴケの花

Siokara
シオカラトンボ♀:羽化

久々にEOS kiss X5を使用した事もあってか、ボタンの位置が違ったり、シャッターを切る時の音が『カシャッ』という懐かしい物だったため、逆に面白くなって色々と撮ってしまいました。
今は編集で自由に加工できますが、オリジナルの色合い的にはEOS 70Dの方が、より実物に近いような気がします。

Sarasa
サラサヤンマ♂:小休止

それはさておき、道東の湿地ではサラサヤンマが飛び交う季節になりました。
天気の良い日は、林縁や道路上などの開放的な場所を飛んでいるので、大きさも相まってエゾトンボ類と一瞬間違えそうになります。

弟子屈町 2020年7月17日 

Isotutuzi
イソツツジ

Simahebi
シマヘビ(幼蛇)

Karakaneito
カラカネイトトンボ:交尾

先週の観察終了後、愛用のカメラ(Canon EOS 70D)の調子がおかしいと思ったら、ついに壊れたようです。
トンボ観察という水気の多い環境で、しかもここ3年は真冬の日中の気温-10℃前後という極寒の環境で活躍してくれたので、仕方がないと言えばそれまでですが、一番の原因は2013年の発売時(=購入時)から、ほぼ一度もメンテナンスに出していなかった私のせいですね。
とりあえずは修理依頼に出す予定なので、しばらくは以前に使用していた懐かしのEOS kiss X5を使っていきます。

そして、改めて写真を見比べると、生きものの良い表情を写しとるのはカメラ本体やレンズの良し悪しだけでなく、本人のセンスが一番左右されるなと、改めて痛感しました。
良い機会なので、初心に帰って自然と向き合おうと思います。
 
 
弟子屈町 2020年7月5日:イソツツジ、シマヘビ by EOS 70D
道東 2020年7月11日:カラカネイトトンボ by EOS kiss X5 

Kakitubata
カキツバタ

6月下旬から、道東はローカル気候現象の『リラ冷え』に入ってしまい、雨ばかりで気温も下がり、トンボたちも一時お休み状態です。月が改まってからようやく天候が好転して来たので、昨年の秋に下調べをしていた湿地へと直行しました。

Karakaneito1
カラカネイトトンボ♂

湿地に足を踏み入れた途端、足下からふわふわと飛び出したのはカラカネイトトンボ。小さいながらも金属光沢が美しく、どことなく北国の雰囲気が漂います。

Karakaneito2
 
目が慣れてくると、そこかしこにいるのがわかるのですが、何せ小さい上に湿地の草丈が低く、おまけにこの日は風も始終吹いていたので、真横から姿を拝むのが中々大変でした。

Karakaneito3
カラカネイトトンボ:交尾

Tanukimo
タヌキモ 
 
Tokisou
トキソウ

カラカネイトトンボについては、かなりの個体数が確認できただけでなく、未熟な個体も多く発生の初〜中期段階かと思われました。他にも普段見慣れない湿性植物が花を咲かせていたので、再び訪れる価値間違いなしです。

Hamabenkeisou1
Hamabenkeisou2
ハマベンケイソウ
 
帰り際に少し足を伸ばして、昨年に計らずも心を奪われたハマベンケイソウも眺めてきました。このプリンセスラインドレス的な花が実に可愛らしいです。

ちなみに昨年、このハマベンケイソウを研究している方に奇しくもお会いする機会があったのですが、別の場所での調査に同行した折に「牡蠣の味がするので食べてみて下さい」と言われ葉を食べてみたところ、本当に生牡蠣の味がしました。
本種が分布する北半球では、地域によってハーブの一種として食しているそうで、『オイスターリーフ』の名で市場にも出回っています。一年ぶりの再会を祝して、今回も葉を一枚頂きましたが、潮の香りを嗅ぎながらだとなお更に牡蠣の要素が満載です。


道東 2020年7月4日
 

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